やばい、何処に隠れる?つかヤツのテリトリーじゃ隠れても意味ナッシング?
・・・だぁーっ!!変な英語使わせるなっ!つか家に帰らせてっ!!


「It's show time!!!Ya-ha-!!!!」
「ショータイムじゃねぇよこの馬鹿男ーーっ!!!!!」


・・・はい、のっけからうるさくてすみません。
今現在、同盟を結んでいる奥州の伊達政宗の住む長谷堂城に居ます。
え?追いかけられてる理由ですか?
・・・話せば長くなりますが、簡単に言うと伊達政宗の喋った英語・・・あ、こっちじゃ異国語か、まぁそれを分かっちゃったのがバレまして。


で、今に至る。


「逃げるなよ、ちーっとばかりお話しようってだけじゃねーか、You see?」
「わかりたくないわかりたくない。お話もしたくない私が貴方に話すことなど何一切ございません。嫌です。てか追いかけてこないでください」
「(分かってるじゃねーか・・・)追いかけて欲しくなけりゃぁ逃げるのやめな?」
「追いかけてこなければ私だって逃げません!」
「俺だって逃げなきゃ追いかけないぜー?Hahahaha-」
「ああっ!?速度上げないでよっ!!!もーいやぁーっ!!元就!佐助!ゆきーっ!!!」

「これぐらいが潮時かな〜」
「・・・珍しいものが見れたな」
「姫!ご無事ですか!?」


角を曲がったところに居たのは、私が名前を叫んだ三人。
その三人をぎっと睨み付け、とりあえず本気で心配してくれてたと思われる幸村の腕にしがみ付き隠れる。


「何してたのよ!!ほんっっっきで怖かったんだからっ!!!ばか、ばかっ!」
「す、すみません!俺はすぐに追いかけようと思ったのですが・・・」
「・・・・・・・どーせそこの二人が止めたんでしょ?分かってるわよ、この鬼、悪魔!
 てか佐助はゆきの部下でしょ!?さらに、主人の一大事なのになんで来ないのよ!元就!?」
「アァン?なんでテメェらが居る?」
「ひぎゃっ!?」


ぎゅーと幸村の腕につかまり、身体で身体を隠し、顔だけ幸村の脇から出す。
・・・ちょっと伊達政宗の目が本気なんですけど?ご丁寧に殺気まで出して・・・。あからさまにご機嫌斜め。
そんな城の主の様子に溜息をつく元就、苦笑する佐助、真顔な幸村。


「何で・・・って、ねぇ?」
「姫を守るのが某の役目でござる故に」
「これでも我の主人だからな、助けるのは当然の事」
「・・・そー言うことですよ、竜の旦那」
「さいしょからたすけてよぅ・・・さんにんのばか、ばーかー」


本気で泣きそ・・・
腕から手を離し、幸村の背中にしがみついで擦り寄る。
すん、と鼻をすすればそれに気付いた幸村が身体をひねり、頭を撫でたり頬を撫でたり、私をあやす。


「姫、もう平気です。俺が居ますから・・・」
「・・・ん」
「時に・・・伊達殿、」
「・・・・Ah・・・・・・悪かった、泣かす気は無かったんだ」

「佐助」
「申し訳御座いません。・・・・・・今回のは俺様が完全に悪いね」

「元就殿」
「・・・悪い事をした、すまぬ、姫」


幸村がそれぞれの名前を呼ぶと返ってくる謝罪の言葉。
・・・つーか、幸村の声が真面目だぁ・・・。


「俺も、すぐに助けられず・・・申し訳のう御座います・・・」
「ゆきは・・・許す」


すん、と鼻をすすって目元を軽く拭いてから顔を上げる。
そうしてようやくその場全員の顔が見えた。
全員がばつの悪そうな顔をしていた。
軽く深呼吸してから、全員の顔を見回す。


「幸村は許します。・・・ちゃんと助けようとしてくれたから。
 佐助は幸村を止めた罰、しっかり受けなさい?幸村、任せます。
 一時とはいえ、主人を守らなかった元就は・・・そうね、、私の分の仕事をやってもらいます。
 それと、佐助・元就両名とは必要以外は暫く口を聞きません。」


そのおつもりで、とにっこり微笑む。
二人と話せないのは自分的にも痛いけど・・・でも怒ったんです、私は。


「・・・で、伊達様につきましては・・・私が悪う御座いました。どうか、お許し下さいますよう・・・何卒」
「ハァ?アンタは悪くねぇだろ?」
「いいえ。逃げずにきちんと伊達様とお話をすればよかったのですわ。
 ・・・そうすれば、この者たちもこんな罰を与えずにすんだのです」


・・・あれ?そう思うと・・・これって全部私の所為!?
あちゃぁ・・・・・・・この二人も悪くないじゃん、どーしよ。。

自然と項垂れてしまったらしく、上から焦る声が聞こえる。


「Ah・・・・なら、喧嘩両成敗ってことにするか・・・
 というか実際、楽しんでたのは事実。非は俺にあるんだがな」


ぽりぽり、と頬をかく竜。その姿は年相応に見えて可愛らしい。


「・・・そうしてもらえると、こっちとしても嬉しい限りです。
 えっと、両成敗だから誰も悪くないって事で」


にへら、と未だ顔をしかめている佐助・元就に笑いかける。
それでようやく安心したのか、二人は肩の力を抜く。


「でも姫を泣かしたのは事実ですが・・・」
「・・・やな事思い出させないの、ゆき。
 泣いてない・・・・ことにしておこう。私としても不名誉だしね・・・」


・・・あ〜・・・久々に泣いたなぁ・・・
こっちに来た時でさえも泣いてないのに・・・。

ふ、と自嘲気味の笑みを浮かべれば、疑問符を浮かべる幸村。

なんでもないよ、と笑いかけて父親のところに戻ることにした。



・・・・・てか、父上はいったい何をしているの?
娘の一大事だってのに!



++++++++

奥州編開始。
伊達さんに気に入られたらしいですよ、姫様。
多分、ガンガン押してくるのはこの人かな?
で、それに危機感を抱く幸村。
微妙に抜け駆けな佐助。
主人と思っているのになんだこの胸騒ぎ・・・な元就。

元就とうとうと思うのに毛利となる罠。



2006,8,31 刹霞

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